お知らせ 健康コラム
Vol.28 長寿の秘訣は「腹七~八分目」「今日の1食」が未来をつくる 

イーロンマスク氏らがスポンサーを務める米国の非営利の民間財団「XPRIZE 財団」が主催する長寿医療コンペティション「XPRIZE Healthspan」(総額賞金約1億ドル)。人間の老化や長寿に対して、健康寿命を10年以上延伸するという課題に取り組むことを目的とし、この世界的コンペティションのセミファイナリスト(トップ40)に日本から6チームが選出され、大きな注目を集めました。日本では昔から健康で長生きをするには「腹八分目」とよくいわれています。長寿と食生活との関わりについては、世界的に研究が進められており、エネルギーを制限した食事をとることで寿命が延びたり、生活習慣病の予防や改善につながるとする研究成果がいくつも報告されています。また近年の研究で、健康寿命に腸内細菌がかかわっていることが明らかとなっています。ここででは、エネルギー制限と腸内細菌の視点から長寿の秘訣を探ってみます。

■「腹八分目に医者要らず」、死因の6割は生活習慣病
 「腹八分目に医者要らず」。これは暴飲暴食を戒め、腹八分目にすれば健康でいられることを説いた言葉です。昔から長寿の人は必ずといってよいほど「腹八分目の食事を心掛ける」ことを長生きの秘訣として挙げています。江戸時代の儒学者の貝原益軒が、自らの体験に基づいた『養生訓』の中で語っている内容がルーツとされており、今日でもその教訓が引き継がれています。

 厚生労働省の発表によると、2023年の日本人の平均寿命は男性80.09歳、女性87.14歳となりました。

 一方、「健康上の問題で日常生活に制限のある期間」とされる健康寿命は、平均寿命よりも男性が8.41年、女性が11.76年短いことがわかっています。日本は世界有数の長寿国になりましたが、自立した生活をおくることができない平均8~12年の期間をいかに縮めるかが、医療費高騰を抑制する観点からも重要な課題となっています。

 日本人の死亡率の約6割を占めるのが生活習慣病です。生活習慣病の主な死因は悪性新生物(がん)、心疾患、脳血管疾患です。生活習慣病は名前のとおり、食生活、運動、喫煙、飲酒、休養などの生活習慣が大きくかかわっていると考えられています。

■カロリー制限食は寿命を延ばす効果がある
 では、冒頭の「腹八分目に医者要らず」に関する話題に戻すことにしましょう。
 エネルギー摂取量と寿命とのかかわりについて世界で注目を集めたのは1935年、カロリーを30%制限することによってマウスの寿命が約40%伸びたことをコーネル大学の研究者らが明らかにした研究報告です。

 その後、1980年に入り、「腹七~八分目」がなぜ身体によいのかという視点から、世界で科学的な検証が盛んに行われるようになりました。研究は、マウスやラットなどげっ歯類を対象に、食事を一定量に制限したグループと、好きなだけ食べさせたグループとの平均寿命を比較したものです。その多くが、カロリー制限には寿命を延ばす効果があると結論づけています。

 その当時、大高酵素でも大高酵素飲料の投与による影響を試験するのと同時に、カロリー制限しながら大高酵素飲料を飲用した場合について試験を実施しています。

 ラットは1匹ずつ個別に飼育し、下図のように各群15匹の4群に分け、ストレスをかけないように寿命が尽きるまで飼育しました。その結果、カロリー制限による寿命の延命効果が認められました。さらにカロリー制限と大高酵素飲料の飲用を組み合わせることにより、カロリー制限のみを行った群に比べて、寿命の延命効果が見られました。

 死亡したラットの臓器と血液を病理的に調べたところ、大高酵素飲料の投与により、白血病の発症率が減少したことも明らかとなりました。

 白血病の発症率が減少した要因の1つとして、大高酵素飲料に含まれる5‐ヒドロキシメチルフルフラール(5‐HМF)と呼ばれる抗酸化作用をもつ有機化合物が関与したのではないかと推察されています。この成分は発酵・熟成によって増加することが確認されています。

■老化を防ぐ長寿遺伝子と「テロメア」の研究に注目
 2000年代に入ると、ヒトに近い霊長類のアカゲザルを用いた研究が行われ、寿命の延伸効果についてまだ明確な結論は出ていないものの、老化に伴う疾患の予防・改善にカロリー制限は有効であり、その結果として長生きすることが示唆されています。

 カロリー制限によって、なぜ寿命が延びるのでしょうか。これまでさまざまな要因が報告されていますが、特に注目すべき発見は、1999年に老化を防ぐ長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)の存在が明らかとなったことです。長寿遺伝子にはスイッチがあり、生活習慣などの影響を受けてオン、オフが切り替わります。これまでの研究で、カロリー制限という生活習慣の変化が加わると、長寿遺伝子のスイッチがオンとなり、老化防止機能が活性化されることがわかっています。

 私たちのからだは37兆個の細胞からできているといわれています。これらの細胞は古くなったり傷ついたりすると、自己再生して常に新しい正常な細胞に置き換わることで生命を維持しています。これを細胞分裂といいますが、一生の間で約50回という限られた回数しか分裂できないとされています。この細胞分裂の限界をコントロールしているのが、細胞に存在する「テロメア」という染色体の一部です。テロメアは「寿命の回数券」とも呼ばれています。

 スペイン国立がん研究センターの研究では、カロリーを制限すると、テロメアが長くなり、より健康になれることが明らかになりました。また最近の研究では、長寿遺伝子にテロメアが短くなるのを抑える働きがあることも報告されています。

 国内では、順天堂大学と広島大学の研究により、長寿村として知られる長野県高山村の大半の高齢者は、全国平均よりもテロメアが長い傾向を示すことがわかりました。

 先ほどの大高酵素の実験結果を含め、これまでの研究報告の多くは、20~30%程度(腹八分目~腹七分目)のカロリー制限を行うことが健康で長生きするには適しているとしています。

 日本人の1日当たりの平均的な総エネルギー摂取量2,000キロカロリーを例にとるを、1,600キロカロリー前後が腹八分目ということになります。1食当たり500キロカロリー強です。

 カロリー計算が苦手という方は、「もうちょっと食べたいなと感じるところで箸を置く」ことをお勧めします。コツは、よく噛んでゆっくり食べることです。

 大高酵素飲料は主食や1~2食の置き換えで飲用すると、身体の活動に必要なブドウ糖や果糖などのエネルギー源を効率よく補給しながら、新陳代謝に必要なビタミン・ミネラルや、5‐ヒドロキシメチルフルフラール、クロロゲン酸、コーヒー酸などの抗酸化成分をとることができます。例えば、1食500キロカロリーの食事は大高酵素飲料170㎖程度に置き換えることができます。

 また3食をしっかりとって腹八分目~七分目のカロリー制限を行う場合は、ご飯やパンなどの炭水化物を少し抑え、その分を大高酵素飲料に置き換えるといった方法もあります。

■腸内細菌が長寿に深く関与、腸活で健康寿命を延ばす
 近年、国内で研究が盛んになっているのが、腸内細菌と長寿との関係です。国内における有名な研究報告は、理化学研究所と京都府立大学が長寿で知られる京丹後で行った研究です。65歳以上の高齢者の腸内細菌を調べたところ、酪酸菌が多いことがわかりました。また徳之島徳洲会病院の藤田安彦院長らの研究では、奄美群島に住む長寿の方々の腸内細菌に多様性があることが明らかとなりました。

 慶應義塾大学と理化学研究所などによる研究では、100歳以上の長寿の方々の便にイソアロリトコール酸という胆汁酸が、若年層や中高年層に比べ数十倍以上多く、胆汁酸を合成するオドリバクターという腸内細菌が多く存在することがわかりました。

 これらの研究は、腸内細菌が私たちの健康や寿命に深くかかわっていることを示しており、腸内環境のバランスを整え、腸内細菌を元気にする生活を心がけていれば、健康で長寿をまっとうできることを示唆しています。

 日常の食生活において腸活を実践するには、乳酸菌や酵母を含む発酵食品、野菜・海藻など食物繊維やオリゴ糖を多く含む食品をとることが有効です。大高酵素飲料には27種種のオリゴ糖や酵母の細胞壁由来のβ‐グルカン、乳酸、酢酸など発酵由来の代謝産物が多く含まれています。

 腸内環境を整え、身体のリセット機能であるオートファジーを活性化させるには、腸への負担が少ない酵素ファスティングもお勧めです。

「健康の輪」NO.45より一部抜粋、修正、加筆

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